整えられた庭園のベンチで、アスランは小さくため息をついた。
 ミーアの事は嫌いではないけれど、一緒にいるのは正直辛い。
「raison dユetreか。」
 小さく呟けば、それは酷く空虚なものに聞こえた。自分のように、彼女のように。すると、



「なんですか、それ。」



 いい加減聞き慣れた声が聞こえて、振り向けばそこには気の強い部下の姿があった。
「どうした、シン、眠れないのか。」
 途端、アスランの顔に宿る微笑み。昔受けたリーダーシップトレーニングはこんな所で発揮されてる。
 もっとも、イザーク達同僚にはそんなものは効かなかったし使えなかったが。その微笑みにシンはどういう訳か口をとがらせて。


「最近思ってたんですけど、アスランさん、俺の事子供扱いしてませんか。」
「そうか?」


 妙に勘が鋭いところが、今は行方不明の幼なじみを思わせた。
「そりゃ、俺はすぐ口が出るし、アスランさんより年下ですけど。」
 不安そうにこちらを見る目は、宿題を忘れた時に見せるものだっただろうか。既視感を覚えたら、



「嫌いじゃないよ。」



 いつの間にか、はがれる仮面。
「え?」
「素直で奔放で無邪気で・・・・よく、似てる。」
 その、爛漫さがあれば自分は失わずに済んだのだろうか。
「えと、その。」
 シンは、困っているようだった。でも、




「俺も、困ってる。」




 同じ顔で、同じ声で、全然違う彼女に。
 『偽物』の居場所にすがりつければ、自分も幸せになれるんだろうか。
 アスランの言葉に、シンは一度うつむいて、けれど意を決したように顔を上げていった。
「ラクスさんの、事ですか。」
 それは核心を通り越した核心で。
「そうかも、しれないな。」
 答えると、
「そうですよね、みんなはいいって言うけど、俺は何だか。なんて言うか強引だし、場をわきまえてないって言うか。」
 どういう訳か自分の事のように、憤慨する。
 その様子に、思わず吹き出してしまった。



「お前が言うか?」
「なっ」



 オーブの代表に真っ向からたてついたり、議長の言葉を遮ったり。何者にも取らない、その姿は








『自由』











 からかうような目で見ると。

「って、やっぱり似てるって俺、ラクスさんの事なんですか。」

 シンは苦虫をかみつぶしたような顔をしていた。
 本当にくるくるとよく表情の変わる顔だ。
 また笑みが漏れそうになって、アスランは慌てて笑いをかみ殺した。これ以上笑ったら本当に怒らせてしまう。だから、



「違うよ。」



 それだけ、言った。
 シンはラクスと全然似ていない、ミーアとも。
「じゃあ、誰ですか。」
 こんな風に食い下がるのは昔から一人だった。でも、


「変な事言って悪かったな、こんな機会は滅多にないんだ、ゆっくりと休めよ。」


 今は分からないから
『彼』をどう思っているのか。
 自分の感情が。
 だからアスランは席を立つ。
 可愛い後輩を、憎まないために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


いつも正しいキラ。
ラクスが愛するキラ。
今も港一緒にいるキラ。









俺はお前を、どう思えばいい?

 


 











済みません、久しぶりの感想小説は、もうろくでなしですね、はぅ、何やってるんだ、私。
というか、アスランさん悩みすぎです、何を思うのか、というかこれ、アスラクになるはずで書いたのですが結局キラ落ちでした。
いないと余計に求めるんでしょうか。
というか、コンプレックスでいっぱいのアスランさんです、シンさんただいま興味津々
というか、最近シンとレイが可愛く手性がないです。というか、19話はなんであんなに乙女顔なんですか!!
というか、ミーアよりアスランの方がよっぽど可愛かったです。
清純派アイドルでいけます(をい)
最近の種は色々ネタの宝庫で、書きたいけど原稿。済みません
さーて、これからレイシンのラブ書くか(4月合わせの新刊)
ぁ、ラストですがタイトルは「よく分からない心の色」アスランの冒頭の台詞は「raison(理由) de(の) etre(心の)」というフランス語です。
ちょっとマメ知識。