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「どういうつもりだよ。」
戦闘を終えたパイロット控え室で、シンはアスランの胸ぐらを掴んだ。
アスランは、小さく笑って。
どこか懐かしそうな目を見せる
その顔が、一瞬泣いているように見えてシンは少しだけ言葉を失った、次の瞬間。
「上官に、いい度胸だな。」
「わ、はなせ、くそ。」
立場は逆転だ、床に組み伏せられて後ろ手を取られる。
振り向きながら怒りの目を向けると、アスランは厳しい顔をしていた。
「シン・アスカ。規律を乱す行為で独房入りを命じる。」
周囲がざわめいた。
けれどフェイス権限を持ち出されれば勝てる人間は似なくて。
「くそ、この横暴隊長、独裁者。」
怒鳴っては見ても、後の祭りだ。
それを見ながら新しいパイロットのハイネが興味深そうな目でこちらを見ていた。
けれどその笑顔を知らないまま、シンは独房に入れられて。
暗かった、
怖かった。
そして何より悔しかった。
隊規を乱したのは、よく考えればアスランの方だったのに
勝手に敵と連絡を取って、あのガイアへの攻撃の時だって思えばその延長線上にいたモビルスーツはセイバーだったのではないだろうか。
疑心を持ち始めればそれはあくまで正しいような気がして。
憎しみが、募っていく。
そこに
コツリと、足音が響いた。
「シン・アスカ」
外から聞こえてくるのは、憎い裏切り者の声。それに、答える気なんて無かったというのに。
「君の休暇を、申請してきた。」
「な、何を勝手な事を。」
またしても勝手な行動に、思わず怒鳴り返してしまう。けれどアスランはそれには答えずに、
「あの三機のモビルスーツを奪ったパイロットの正体がいた、分かった。」
淡々と、信じられない事実を告げる冷静な声。
「地球軍が開発した後天的強化人間、ブーステッドマンの被検体の3人だ。」
「なんで、そんな事!」
「俺の幼なじみはハッキングが得意でね、協力して貰った。」
協力というのは、そう言うことだったのだろうか。それは、つまりどういう事なんだろう、混乱する頭は何も考えられない。
「カオスのパイロットはスティング・オークレイ。アビスがアウル・ニーダという少年。」
そこまで聞いて、嫌な予感がした、効きたくない、そう思うのに。
「ガイアは、ステラ・ルーシェという少女だそうだ。」
「嘘だッ。」
信じない、信じられない。ガイアとは、ずっと戦ってきた。
けれど、初めてステラを見た時、自分は何を思った。
あの既視感、
コーディネーターの記憶力は優秀だ。
思い出す、
あの服、髪、それから綺麗な目。
そして感触。
「嘘だ。」
否定の言葉が、今度は自信の心に、向けられる。
プラントで、会ってるだなんて。それもあの襲撃の直前に。
信じたく、無かった。
「シン。君の一番大切な物はなんだ。」
アスランの、声が遠くで聞こえた。
でも、聞きたくない。
「ゆっくりと、考えろ、逃げるな。後三日は、そこに隠れてていいから。」
戦いの、世界から切り離されて、
シンはそれから自らの心を彷徨う事になる。
多くを語らぬ英雄の、背中を見つめて。
To be continued
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